What's New

住宅取得資金の贈与の非課税

2016/05/13 カテゴリー: 所得税 What's New

1. はじめに


 父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得等のために現預金等の贈与を受けた場合、一定の金額については贈与税が非課税(以下、「住宅取得資金の非課税」といいます。)となります。
 この制度は、平成27年1月1日から平成31年6月30日までの間に、住宅取得のための資金の贈与受けた受贈者が、贈与を受けた年の翌年3月15日までに、その資金を自己の居住の用に供する家屋の新築若しくは取得、又はその増改築等の対価に充てて新築若しくは取得又は増改築等をし、その家屋を同日後遅滞なく自己の居住の用に供することが確実であると見込まれる場合に適用があります。
 住宅取得資金の贈与の非課税の適用を受けるためには、①受贈者の要件、②住宅取得資金の範囲、③居住用家屋及びその増改築等の要件の全てを満たす必要があります。
 上記要件のうち、②住宅取得資金の範囲、③居住用家屋及びその増改築等の要件については、贈与から工事完了の時期が重要になります。
 居住用家屋の増改築等をした場合に焦点をあて、資金の贈与から工事完了の時期までの留意事項を整理します。

【資金の贈与から工事完了の時期】
matsunaga.png


2. 贈与の時期


(1) 住宅取得資金の範囲
 住宅取得等資金とは、受贈者が自己の居住の用に供する家屋を新築若しくは取得、又は自己の居住の用に供している家屋の増改築等の対価に充てるための金銭をいいます。

(2) 贈与の時期
 家屋の増改築等の代金を受贈者が立替払いした場合や住宅ローンの返済をするために受けた贈与については、住宅取得資金の贈与の非課税の適用を受けることができません。
贈与により住宅取得資金を取得してから増改築等の対価を支払うようご注意ください。

3. 工事完了の時期

(1) 増改築等の要件
 特例の対象となる増改築等とは、贈与を受けた者が日本国内に所有する自己の居住の用に供している家屋について行われる増築、改築、大規模の修繕、大規模の模様替その他の工事のうち一定のもので次の要件を満たすものをいいます。

 ①増改築等の工事に要した費用が100万円以上であること。なお、居住用部分の
  工事費が全体の工事費の2分の1以上でなければなりません。
 ②増改築等後の家屋の床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら居住の用に供
  されること。
 ③増改築等後の家屋の登記簿上の床面積(区分所有の場合には、その区分所有する
  部分の床面積)が50平方メートル以上240平方メートル以下であること。
 ④増改築等に係る工事が、一定の工事に該当することについて、「確認済証の
  写し」、「検査済証の写し」又は「増改築等工事証明書」などの書類により証明
  されたものであること。

(2) 工事完了の時期
  住宅取得資金の贈与の非課税の適用を受けるためには、贈与を受けた翌年3月15日(申告期限)までに増改築等の工事が完了し又は工事が完了に準ずる状態(増築又は改築部分の屋根(骨組を含む。)を有している状態)にあることが必要です。工事の日程及び完了の時期について注意が必要です。