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外国株式の配当の源泉

2016/03/18 カテゴリー:所得税What's New

〇外国株式配当がある方は、納め過ぎている所得税・住民税が還付される可能性が
 あります。

はじめに
 原則として、外国で源泉税が徴収され、その差引かれた金額に対して、再び国内で源泉徴収がされています。
 そのため、日本と外国の双方で二重に所得税が課税されています。
 外国で源泉徴収された分は、確定申告を行うことにより、一定の範囲内で所得税や住民税から控除することができます。この制度を外国税額控除制度といいます。
※過年度のものについても、更正の請求を行うことにより、還付を受けられる場合があります。
以下、外国税額控除について、ご説明致します。
<外国税額控除の解説>
 居住者は所得が生じた場所が、国内外であるかを問わず、すべての所得について日本で課税されます。国外で生じた所得について外国の法令で所得税に相当する租税の課税対象とされる場合、日本と外国の双方で二重に所得税が課税されることとなります。
 この国際的な二重課税を調整するために、一定額を所得税の額から差し引く事ができる制度を外国税額控除といいます。

1 外国税額控除の計算方法


〜算式〜
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2 外国所得税

 控除の対象となる外国所得税とは、外国の法令基づいて外国又はその地方公共団体によって個人の所得を課税標準として課される税をいいます。(令221)
※次に掲げる外国所得税は、外国税額控除の対象となりません。
 (令221③、222の2①③④)
 ①税を納付する人が、納付後、任意にその税額の還付を請求することができるもの
 ②税を納付する人が、納付が猶予される期間を任意に定める事ができるもの
 ③複数の税率の中から納税者と外国当局等との合意により税率が決定された税
  (複数の税率のうち最も低い税率を上回る部分に限ります。)
 ④加算税や延滞税などの付帯税に相当もの
 ⑤金融取引における仕組取引など通常行われる取引とは認められない不自然な
  取引に起因して生じた所得に対して課されたもの
 ⑥出資の払戻し等、資本等取引に対して課されるもの
 ⑦その年以前の非居住者期間に生じた所得に対するもの
 ⑧租税条約により外国税額控除の適用がないとされたもの
 

3 外国税額控除の繰越控除額


 外国税額控除は、外国所得税を納付することとなる年においてその年分の所得税額から一定額を差し引くものですが、国外所得が生じた年と外国所得税を納付することとなる年が一致するとは限りません。そのような国外所得の発生年と外国所得税の納付年との年分の違いを調整するため、外国所得税と所得税の控除限度額との差額のうち一定額を翌年以降3年間繰り越す事ができます。

以上

役員退職金の取り扱いについて

2016/03/04 カテゴリー:法人税/消費税What's New

はじめに
役員退職金の損金算入時期、及び役員が分掌変更した場合の退職金の規定についてポイントを整理します。

1. 役員の退職金

 法人が役員に支給する退職金で、その役員の業務に従事した期間、退職の事情、その法人と同業種同規模の法人の役員に対する退職金の支給状況などからみて、相当であると認められる金額は、損金の額に算入されます。

2. 役員の退職金の損金算入時期

 役員退職金の損金算入時期は、原則として、株主総会の決議等によって退職金の額が具体的に確定した日の属する事業年度となります。
 ただし、法人が退職金を実際に支払った事業年度において、損金経理をした場合は、その支払った事業年度において損金の額に算入することも認められます。
 なお、退職金の額が具体的に確定する事業年度より前の事業年度において、取締役会で内定した金額を損金経理により未払金に計上した場合であっても、未払金に計上した時点での損金の額に算入することはできません。

3. 役員が分掌変更した場合の退職金

 現実に退職はしていなくても、例えば、次のように分掌変更によって役員としての地位や職務の内容が激変して、実質的に退職したと同様の事情にある場合に退職金として支給したものは退職金として取り扱うことができます。
 ただし、未払金に計上したものは、原則として退職金に含まれません。
(1) 常勤役員が非常勤役員になったこと。
  ただし、常勤していなくても代表権があったり、実質的にその法人の経営上主要
  な地位にある場合は除かれます。
(2) 取締役が監査役になったこと。
  ただし、監査役でありながら実質的にその法人の経営上主要な地位を占めている
  場合や、使用人兼務役員として認められない大株主である場合は除かれます。
(3) 分掌変更の後の役員の給与がおおむね50%以上減少したこと。
  ただし、分掌変更の後においても、その法人の経営上主要な地位を占めていると
  認められる場合は除かれます。
(注)平成27年2月26日 東京地裁 裁決事例

 東京地裁は、役員の分掌変更が行われた事業年度の翌事業年度に、分割支給された役員退職金の損金算入について、その法人の資金繰り等の理由により、役員退職金を分割して支給せざるを得ない場合も十分あり得ることとし、原則的な取扱いにより支給時の損金算入を認めないとするのは、企業の実情に反することから、法人が実際に支払った日の属する事業年度で損金経理することとした場合には、税務上もこれを認めるとしています。

修繕費・消耗品費・建物の判定

2016/02/18 カテゴリー:法人税/消費税

1. はじめに

建物等の修繕にかかった費用の処理方法について、修繕費か資本的支出に該当するかどうかの判断が難しい場合がございます。また、少額減価償却資産特例と混同される方も多いので、事例に基づき説明していきます。

2. 相談内容

不動産賃貸を営む会社の経理担当者から、同時期に3室が解約となり空室となった為、現状回復を兼ねた内装工事をおこない代金を支払いました。会計処理は、修繕費・消耗品費のいずれかで処理すべきかとの相談がありました。

3. 確認事項

内装工事の内容等を精査したところ、部屋を和式から洋式に変更する工事が確認できます。
また、部屋毎に工事費用の記載があり、1部屋あたり29万円程度でした。

4. 検証1

【修繕費】資本的支出に該当するかどうか。
固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち、その固定資産の維持管理や原状回復のために要したと認められる部分の金額は、修繕費として支出した時に損金算入が認められます。ただし、その修理、改良等が固定資産の使用可能期間を延長させ、又は価値を増加させるものである場合は、その延長及び増加させる部分に対応する金額は、修繕費とはならず、資本的支出となります。
修繕費になるかどうかの判定は修繕費、改良費などの名目によって判断するのではなく、その実質によって判定します。
例えば、次のような支出は原則として修繕費にはならず資本的支出となります。
(1)建物の避難階段の取付けなど、物理的に付け加えた部分の金額
(2)用途変更のための模様替えなど、改造や改装に直接要した金額
(3)機械の部分品を特に品質や性能の高いものに取り替えた場合で、その取替えの金額のうち通常の取替えの金額を超える部分の金額
ただし、一つの修理や改良などの金額が20万円未満の場合又はおおむね3年以内の期間を周期として行われる修理、改良などである場合は、その支出した金額を修繕費とすることができます。(国税庁タックスアンサーより一部抜粋)

5. 検証2

【消耗品費】30万円未満の少額減価償却資産特例の適用を受けることができるか
どうか。
【新設】 少額減価償却資産の取得等とされない資本的支出
新たに取得したものとされるものであっても、法人の既に有する減価償却資産につき改良、改造等のために行った支出であることから、原則として、(中小企業等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例)に規定する「取得し、又は製作し、若しくは建設し、かつ、当該中小企業者等の事業の用に供した減価償却資産」に当たらないのであるが、当該資本的支出の内容が、例えば、規模の拡張である場合や単独資産としての機能の付加である場合など、実質的に新たな資産を取得したと認められる場合には、当該資本的支出について、少額減価償却資産の特例の規定を適用することができるものとする。
第67条の5(中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例》関係
(国税庁のHPより一部抜粋)

6. 回答

検証した結果、次のとおりに回答いたしました。
(1)内装工事は、模様替え等の改装にかかった費用であること。
(2)1部屋あたりの工事代金は30万円未満であるが、既存建物の改装にかかった
   費用であること。
したがって、内装工事は資本的支出であり建物の取得として減価償却費をして頂くように回答いたしました。

以上
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