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マイホームを売った時の特例

2016/04/28 カテゴリー:所得税What's New

1. はじめに


マイホーム(居住用財産)を売ったとき所有期間の短期・長期に関係なく、譲渡所得から最高3000万円まで控除できる特例(居住用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除の特例)があります。
居住用財産を譲渡した場合、納税者にとって非常に有利な特例です。
具体例を紹介して、要件を整理します。

2. 具体例


(1) 前提 

土地売却価額 7000万円 /土地取得価額 4000万円

建物売却価額 3000万円 /売却費用(仲介手数料等) 500万円

              建物帳簿価額 1000万円

             (建物取得価額 2000万円△減価償却費1000万円)

(2) 譲渡時 譲渡した時に特例の適用がある場合とない場合について、下記の表を
  ご覧ください。
 
     土地売却価額    建物売却価額 
売却価額 7000万円 + 3000万円 =1億円

     土地取得価額    建物取得価額   売却費用
売却費用 4000万円 + 1000万円 + 500万円=5500万円

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⇒3000万円の控除の適用がない場合と比較すると、上記のように300万円税額は異なります。

3. 適用要件


この特例は、マイホームを売却すれば誰もが適用できるわけではなく、一定の適用要件が定められています。
下記の要件を満たした場合、3000万円の控除を受けることができます。

(1) 自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること。
  なお、以前に住んでいた家屋や敷地等の場合には、住まなくなった日から3年目
  の年の12月31日までに売ること。

  (注) 住んでいた家屋又は住まなくなった家屋を取り壊した場合は、次の2つの
  要件全てに当てはまることが必要です。

①その敷地の譲渡契約が、家屋を取り壊した日から1年以内に締結され、かつ住まな
 くなった日から3年目の年の12月31日までに売ること。

②家屋を取り壊してから譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他
 の用に供していないこと。

(2) 売った年の前年及び前々年にこの特例又はマイホームの買換えやマイホームの
  交換の特例若しくは、マイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の
  特例の適用を受けていないこと。

(3) 売った家屋や敷地について、収用等の場合の特別控除など他の特例の適用を受け
  ていないこと。

(4) 災害によって滅失した家屋の場合は、その敷地を住まなくなった日から3年目の
  年の12月31日まで(注)に売ること。

(注)東日本大震災により滅失した家屋の場合は、災害があった日から7年を経過す  る日の属する年の12月31日までとなります。

(5) 親子や夫婦など特別の関係がある人に対して売ったものでないこと。
  特別の関係には、このほか生計を一にする親族、家屋を売った後その売った家屋
  で同居する親族、内縁関係にある人、特殊な関係のある法人なども含まれます。

4. 適用を受けるための手続き


この特例を受けるためには、確定申告をすることが必要です。
 また、確定申告書に次の書類を添えて提出してください。

(1) 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)[土地・建物用]
(2) マイホームを売った日から2か月を経過した後に交付を受けた除票住民票の写し
  又は住民票の写し

この除票住民票の写し又は住民票の写しは、売ったマイホームの所在地を管轄する市区町村から交付を受けてください。

(所法33、措法35、措令20の3、23、措規18の2、措通31の3−2、 31の3−14〜15、35−2、35−5、震災特例法11の6)

国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直しについて

2016/04/15 カテゴリー:法人税/消費税What's New

1. はじめに


平成27年度税制改正では、消費税法の改正として、国内外の事業者間の競争条件の公平を確保するという観点から国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税関係について見直しが行われました。今回はその改正の全体像を整理します。

2. 「国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し」の概要

「国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し」における改正の概要は以下のとおりです。

(1) 電気通信利用役務の提供に係る内外判定の基準の見直し
                    (消法2①八の三、4③三)


 電子書籍・音楽の配信、広告の配信・掲載、クラウドサービスなどの電気通信回線(インターネット等)を介して行われる役務の提供を「電気通信利用役務の提供」と位置付け、その役務の提供が課税対象となる国内取引に該当するか否かの判定基準(内外判定基準)が、役務の提供を行う者の役務の提供に係る事務所等の所在地から「役務の提供を受ける者の住所等」に改正されました。
 例えば、国内事業者がインターネット広告を国外事業者に依頼していた場合、従来は「不課税取引」とされていたものが、改正により「課税取引」となります。

(2) 課税方式の見直し(「リバースチャージ方式」の導入)
        (消法2①八の四、5①、28②、45①一、改正法附則42)


 電気通信利用役務の提供については、「事業者向け電気通信利用役務の提供」とそれ以外のものとに区分されることとされました。
「事業者向け電気通信利用役務の提供」とは、国外事業者が行う電気通信利用役務の提供のうち、役務の性質又はその役務の提供に係る取引条件等から、その役務の提供を受ける者が通常事業者に限られるものをいいます。
事業者向け電気通信利用役務の提供については、その取引に係る消費税の納税義務を役務の提供を受ける事業者に転換する、いわゆる「リバースチャージ方式」が導入されます。リバースチャージ方式は、当分の間、当該課税期間について一般課税により申告する場合で、課税売上割合が95%未満である事業者にのみ適用されます。
なお、事業者向け電気通信利用役務の提供を行う国外事業者は、その役務の提供に際し、役務の提供を受けた国内事業者に申告納税義務が課される旨を、あらかじめ表示する必要があります。


(3) 国外事業者から受けた「事業者向け電気通信利用役務の提供」以外の
 「電気通信利用役務の提供」に係る仕入税額控除の制限 (改正法附則38①)


 電気通信利用役務の提供のうち、事業者向け電気通信利用役務の提供以外のもの(以下「消費者向け電気通信利用役務の提供」といいます。)については、当該役務の提供を行った事業者が申告納税義務を負うこととなりますが、国内事業者が国外事業者から消費者向け電気通信利用役務の提供を受けた場合、当分の間、当該役務の提供に係る仕入税額控除が制限されることとなりました。

(4) 登録国外事業者制度の創設(改正法附則39)

 上記(3)のとおり、国外事業者から消費者向け電気通信利用役務の提供を受けた国内事業者は、当該役務の提供に係る仕入税額控除が制限されますが、国税庁長官の登録を受けた登録国外事業者から受ける消費者向け電気通信利用役務の提供については、その仕入税額控除が可能となる制度が設けられています。

3. 適用開始時期

平成27年10月1日以後に行われる課税資産の譲渡等及び課税仕入れについて適用されます。なお、登録国外事業者の登録制度は、平成27年7月1日から施行されています。

4. 継続的電気通信利用役務の提供を行っていた場合の経過措置

 国外事業者が平成27年3月31日までに締結した電気通信利用役務の提供で、平成27年10月1日前から同日以後引続き行う電気通信利用役務の提供については、利用契約の終了までは改正前の消費税法が適用されます。なお、月ごとに役務の提供を了している、又は、月ごとに契約を更新しているものと認められるものは、平成27年4月1日以後に毎月契約を行っていることになるため経過措置の適用はありません。

以上

『財産分与に係る譲渡所得について』

2016/04/01 カテゴリー:所得税What's New

◆相談内容


私には、妻と長女がいましたが、離婚調停後、離婚しました。
離婚の慰謝料として不動産等を妻へ渡し、現金500万円を支払いました。長女の養育費も支払うことになりました。
妻へ渡した不動産は、婚姻中に私が購入し、離婚当時は妻と長女が居住していました。
不動産の所有者を妻へ移転する登記を行いますが、税金は発生するのでしょうか。
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◆回答

<譲渡側(夫)>
財産分与をした夫は、土地と建物について、所得税が課せられる場合があります。

[課税譲渡所得金額]
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① 建物については、経過年数に応じた減価償却費を控除します。
② 特別控除の特例は、配偶者への譲渡の際は適用ありません。離婚後に譲渡した
 場合は3千万円の特別控除が受けられます。

<譲受側(妻)>
妻は分与を受けた日に、土地と建物を時価(1億円)にて取得し、後日、これらを売った際には財産分与日を基に長期譲渡か短期譲渡になるか判定します。
通常、贈与税の課税はありません。
登録免許税が課税されます。不動産所得税は、通常かかりますが、夫婦財産の清算を目的とする場合には課税されません。

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